
看護師長 M・Y
私は訪問看護ステーションの管理者として、「全体を広く見る」ことを大切にしています。以前は病棟管理者として、多くの患者様とスタッフ、医師や他部署との連携など多面的に仕事をしており、忙しい毎日を過ごしていました。一方で、現在の職場は看護師5名の小さなチーム。私自身も訪問業務を担当する“プレイングマネージャー”として働いています。私自身も現場での仕事をしているので、スタッフ一人ひとりの動きや気持ちがよく見えます。訪問の車中での何気ない会話や、ステーション内で交わされる雑談の中にこそ、信頼関係の種があると感じています。毎日顔を合わせ、自然に情報が共有される。狭い空間だからこそ生まれる“濃密なコミュニケーション”を、これからも大切にしていきたいと考えています。
自宅という“城”で主役に寄り添う、地域のジェネラリストとして
訪問看護の仕事を始めてから、看護の捉え方が大きく変わりました。病院では治療の場であるので患者様は“指示を受ける側”でしたが、訪問先では利用者様が“主役”という感じです。ご自宅はその方にとっての“城”であり、私たちはその生活にお邪魔してケアを行います。一対一でしっかり向き合える時間は貴重で、精神的にも穏やかに関われるようになりました。ご自宅に伺うことで、病院では見えなかった背景、例えば、ご家族との関係や生活の工夫が見えるようになります。退院が終わりではなく、在宅生活の始まり。そこからが私たちの仕事の出発点です。子どもから高齢者まで幅広く支える“ジェネラリスト”として、そして地域医療をつなぐ医療従事者としての責任を感じながら日々訪問しています。
働き続けられる環境を未来へ。チームの継続性を守るために
管理者として一番大切にしているのは、スタッフが無理なく働き続けられる職場をつくることです。訪問看護の現場は、真夏の入浴介助など体力を使う場面も多く、心身の負担を理解しながらサポートするよう心がけています。今のチームはベテランも多く何でも話せる良い雰囲気があります。この関係性を壊さず、働きやすい環境を維持することが私の役目です。そのため、勤務表づくりではワークライフバランスや24時間対応の負担を考慮しています。ただ、スタッフの平均年齢が上がっている今、次の世代にバトンを渡す準備も必要です。若手や未経験者が入っても安心して育ち、質の高い看護を提供できるよう、育成マニュアルなどの“仕組みづくり”に取り組んでいきたいと考えています。
